Feature 特集

北朝鮮に完敗。突き付けられた現実/アジア大会 北朝鮮女子代表×日本女子代表

2014/10/3 11:38

なでしこ、個々の課題が噴出した決勝戦

「(経験の浅い選手たちは)パッと(相手の)レベルが上がったときに、やはりちょっとボールコントロールが収まらない。一人ひとりの技術的なパスコントロールがトーンダウンしたのは現実としてある。そこをやはり、噛み締めていかないといけない」

 佐々木則夫監督は厳しい表情で、1-3に終わった北朝鮮との決勝戦を振り返った。12分にセットプレーから先制点を奪われ、後半にはカウンターから2点を失ったこのゲーム。宮間あやの巧みなゴールで一矢を報いたことを喜ぶのは筋違いで、やはり厳しい眼を向けるべき内容だった。

 とりわけ深刻なのは、攻撃がほとんど形にならなかったことだろう。大儀見優季(チェルシー)ら海外組の招集ができない中で、高瀬愛実らの中堅選手や、増矢理花のような新顔選手には大きなチャンスとなる大会だった。だが、実態として浮かび上がったのは、冒頭の佐々木監督の言葉に象徴される、これらの選手の経験不足、あるいは実力不足だった。

 後半に入って加速してしまったロングボール一辺倒の攻撃も、経験の浅さが生んでしまったモノ。「有効なロングボールなら良いんだけれど…」と宮間が口惜しそうに話したように、リズムが単調で変化や連動性に乏しい攻撃は、「空中戦も強いし、セカンドボールも拾ってくる」(有吉佐織)北朝鮮に対して決定的な効果を生み出すに至らなかった。

 これでアジア大会は終幕。唯一手ごたえのある相手だった決勝の北朝鮮戦で個々の課題が噴出することとなってしまった。あとは若い選手たちがチームに持ち帰るであろう課題とどう向き合えるか。「本当に課題がいっぱい出た。一個一個突き詰めたい」と語る臼井理恵の神妙な言葉と表情は、大会の意義を示すものである。“投資”の成果が分かるのは、少し後の話となる。(川端 暁彦)

アジア大会決勝
2014.10.1(水)20:00
北朝鮮女子代表 3-1 日本女子代表

【得点】
1-0 12’キム・ユンミ(北朝鮮)
2-0 52’ラ・ウンシム(北朝鮮)
2-1 56’宮間(日本)
3-1 87’ホ(北朝鮮)

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