第93回高校サッカー選手権大会 準々決勝
日大藤沢 2 - 1 静岡学園
采配的中。交代選手の活躍で勝利を手に
「一気に日本一を狙う」。選手皆が意気込むように、7年ぶりの選手権出場ながらも、8強まで勢い良く駆け上がってきた日大藤沢だったが、この日は「パスをつないでくるかと予想していたけど、思った以上に長いボールを入れて、そこからドリブルとパスをしかけてきた」(佐藤輝勝監督)という静岡学園に苦戦。DF陣が奮闘し、失点をゼロで抑えながらも、シュートまで持ち込めないもどかしい展開で前半を終えた。
後半も流れは変わらず、ペースは静岡学園。62分にはGKのキックミスから静岡学園のMF名古新太郎に決定的な場面を作られるなどしたが、相手のミスにも助けられ、何とか失点を回避し続けた。
状況を変えたのは交代枠をフルに使い、投入された4人の選手たち。まずは69分、ペナルティーエリア右でFKを獲得すると、ゴール前にクロスを展開。DF小野寺健也が頭でそらしたボールを、DF金井勇人が触ってコースを変えると、最後は投入されたばかりのFW前田マイケル純が押し込んで先制に成功した。
「静岡学園はこのままでは終わらない」。指揮官の読みどおり、得点の2分後にはFW本藤風太のゴールで追い付かれたが、またしても試合を動かしたのは交代出場した選手。78分に、右サイドからのスローインを受けたMF田場ディエゴがドリブルで中央に侵入すると、DFを引き寄せて、スルーパスを入れる。フリーで抜けた途中出場のFW今井裕太がGKとの1対1を冷静に流し込んで、試合を決めた。
チーム初の4強進出を果たし、日を増すごとに勢いに乗るが試合後、主将のDF吉野敬が「静学はいま、ロッカールームで泣いているぞ。自分たちはその思いも受け継いで、準決勝締めてかかろう」と選手に声掛けしたように浮かれる様子はない。日大藤沢の旋風がどこまで続くか。準決勝の星稜戦からも目が離せない。(森田 将義)