UAEで一際目立つ、小柄なアフロヘアー。左利きのテクニシャン、オマール・アブドゥラフマン。彼をどう抑えるかは試合の焦点となる。
トップ下の位置に入り、周囲を操るプレーはまさにチームの中心であり、司令塔。マッチアップする長谷部は、「彼が王様」と表現した。
敗れはしたがUAEが好ゲームを演じたグループリーグ第3戦・イラン戦。日本の選手たちはちょうどその試合は夕食時間で、選手たちは集まって観戦していたようだ。そのため、すでに基礎情報は手にしていた。
相手のキーマンに対して、相対する長谷部はこう語る。「個人技があるし、良い選手。彼はチャンスメーカー。どちらかというとフィニッシュに持って行くよりもアシストや起点になるところが彼の良さ。彼のところで止めるのも大事だけど、パスの出たところを抑えることも大切」。
そのパスの行き先には、スピードとフィジカルに長けた最前線のアハマド・ハリルと、サイドから中央にも動き出してくるアリ・アハマド・マブフートがいる。長谷部の背後に構える吉田麻也は、こうイメージする。
「 相手が斜めに走ってゴール前に入り込んでくるシーンは何回か見た。だから日本のSBの中央に絞る動きも大事になってくる。CBの裏のスペースは、これまでの3試合以上に気を付けないといけない」
また、UAEのキーマンにも触れた。「10番(O.アブドゥラフマン)は前を向いてボールを持たれなければ大丈夫。ハセさん(長谷部)と話し合いながら見ていきたい。彼はスペースがある中でボールを持つとチャンスになる。そこは作らせないようにすることが大事」(吉田麻也)。
日本は、低い位置で簡単にボールを失うことを避けるべき。守備の選手が少ない状態で速攻を受ければ、それはすなわち相手の10番が思いどおりにプレーできる空間を与えてしまうということ。つまり、守備の対応は攻撃の精度とも連結する。“日本の質”が、ここで問われる。(西川 結城)