今回の大会における最大のトピックは、何と言ってもザルツブルク(オーストリア)のFW南野拓実とヤング・ボーイズ(スイス)のFW久保裕也という二人の“欧州組”をチームに組み込めたことだろう。今回、国際Aマッチウィークではあるものの、「五輪予選に(A代表のような)拘束権はない」(手倉森誠監督)中で、交渉によって二人の招集が実現。五輪本大会まで見据えたチーム作りという意味でも、これは小さからぬ意味を持つ。「申し分ない力を持っている。国内組に彼ら二人をしっかり組み合わせることで、世界への意識というものを全員に知らしめたい」と指揮官は言う。
もっとも、酷暑のマレーシアで中1日の3連戦というアジアならではのクレイジーな日程は理解を得られなかったようで、南野については「1、2戦目のみで帰国」、久保については「3試合中2試合の出場にとどめる」という条件付き招集となった。
南野についてはシンプルにマカオとの初戦とベトナムとの第2戦に使うしかない。一方、久保については大量点を狙うマカオ戦で起用する手もなくはない。ただ、タフな戦いが予想される第2戦、そして地元マレーシアとの第3戦の2試合で起用するのが、やはり常道だろう。合流したのが24日と遅いのも懸念材料で、暑熱馴化という意味では不安が残る。マカオ戦への出場はないのではないか。
そして最後のポイントは南野をどの位置へ置くかという点だ。C大阪時代は左MFでのプレーが多かったが、本来はトップ下の選手。その意味ではチームの10番を背負ってきた中島翔哉と好きなプレーエリアが重なる部分もある。この二人の併用はあるのか、あるとしたらそれは機能するのか。いずれにせよ、仕掛けの起点として南野が機能するかは、マカオ戦における注目点であり、第2戦や本大会でこのタレントをどう使うかという問題にもつながってくるだろう。(川端 暁彦)