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J1リーグ 第9節
5/2(土) 16:00 @ 味スタ

FC東京
2
0 前半 1
2 後半 0
試合終了
1
川崎F

Column 試合後コラム

[FC東京]FW 14 武藤嘉紀 粘りと勝負強さ。そしてエースとしての気概

2015/5/4 17:19

 ひとしきり試合について話した最後に、殊勲のエースはこうこぼした。「あのゴールは、ご褒美です」。

 正直、体は満身創痍の状態だ。毎試合ハードなマークを受ける。いまやどの敵も激しさをむき出しにして来る。90分間、ドリブルもシュートも連発することは難しい。だからこそ、意識を変えるしかない。

「割り切って。いまは例えチャンスが少なくても、その一回、二回で決めるようにしたい」

 実際に、今季は大事な場面で決めてきた。G大阪相手に2点のビハインドを追い付いた開幕戦での2得点。1st第3節の神戸戦では勝利を決定付ける追加点。第5節では粘る湘南を振り切った決勝点。「昨季はたくさんチャンスがあるのに外すことも多かったから悔しかった。でも今季はチャンスの数は減っているけど、そこで決められないと本当に悔しい」。悔恨の意味合いが変わった。エースとしての気概が確実に膨れ上がっている。

 この日も、一度決定機を逸していた。52分、ゴール前で左足を振り抜いたがミートできなかった。前節・新潟戦(1◯0)でも同じく好機を逃している。このままではまたあの悔しさを溜め込むことになる。

「ミスを帳消しにしたかった」。その一心でその後は走った。チームの勢いとともに徐々に積極性を増し、ドリブルで相手DFに向かっていく。川崎Fの車屋の退場につながったファウルも、太田の同点FKにつながったファウルも彼が奪った。そして自らの決勝点につながったFKも相手からボールを奪い返した直後に受けたファウルから。試合の折り目、結果を左右した瞬間、そのすべてに武藤嘉紀がいた――。

 現在、欧州の複数クラブから熱視線が送られる。彼らが評価する最大の部分は「終盤まで落ちないプレー強度」(クラブ関係者)。今季すでに何度も土壇場でチームを救っている。この試合でもヒーローになった。しかし、ただの“持っている男”ではない。

「体が万全じゃなくてもそこは気力でどうにかなる。とにかく最後までチームのためにハードワークしてこその自分。だから今日のゴールもそのご褒美です」。この言葉に、苦しくも結果を出し続ける武藤の“いま”が凝縮されていた。粘りと勝負強さ。青赤のエースが世界に飛躍するための大きな武器だ。( 西川 結城)

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