町田“攻めの守備”で攻撃力が自慢の山口を完封
町田は第10節・福島戦(1△1)、第12節・藤枝戦(1△1)と2試合連続で引き分け(第11節は試合なし)、上位から水をあけられていた。しかし今節は勝ち点11差の首位・山口に対し、ホームで意地を見せた。
勝利の立役者は守備陣だ。町田の両CBは高さ、強さが売りで、スピードに難がある。「CBの裏を狙っていこうという意図もあった」(上野監督)という山口は序盤からFW岸田や両サイドがDFの背後に走り込むアタックを見せていた。しかし町田は一歩も引かなかった。CB深津は「今日は今までで一番ラインを高くした。(山口が)裏を狙ってくるのも知っていたけれど、それがオレたちのサッカーだから」と胸を張る。CB増田も「(FWを消すことに成功したので)あとは2列目から走ってくる選手の対応をすれば良い状態だった」と振り返る。攻めの守備にはリスクもある。だが町田は相手の体勢に応じ、裏に蹴られる瞬間はラインを下げる柔軟な対応も見せつつ、高い集中力で山口を零封した。もちろんエリア内にボールを運ばれる回数をゼロにはできないが、“最終局面”でも水際立った対応を見せた。
主将のリ・ハンジェは「チームの目指すべきサッカーを再確認して、徹底できたことが良かった。ピリピリした雰囲気の中で練習できたことが試合につながった」と勝因を口にする。危機感がプレーに反映され、町田は本来の積極的なプレーを取り戻した。
最後尾から見守ったGK高原も「いつもよりアプローチの距離が近かった」と違いを口にする。ただ彼は「今日がスタンダード。これくらいしないと、自分たちはJ3でも勝てない」と気を引き締める。J3は中・下位チームの底上げが進み、山口という“スーパールーキー”も加わった。町田がJ2復帰を目指すなら、この日のクオリティーは“必要最低限”だ。(大島 和人)