清水は先発の平均年齢が21.55歳と若く、立ち上がりから運動量豊富にピッチを駆けた。すでに予選リーグの敗退は決まっている。それでも、出場のチャンスを得た選手たちにとって、この一戦はポテンシャルを表現するための大切な時間だった。一方、勝てば予選リーグ突破がほぼ決まる神戸はこれまで同様、主力メンバーで必勝を期す。相手の逆三角形の中盤にマンマーク気味にプレスを掛ける徹底した守備で主導権の掌握を試みた。ただ、「ずっとしっくりこなかった」という森岡の言葉どおり、前線の守備が「(清水の)CBに簡単に外された」(森岡)神戸はリズムを作れない。それでも先制したのは神戸。49分、速攻からフェフージンが決めた。ただ、攻め手が最終ラインの背後に偏ったため、清水はラインの統率に腐心しながらもパス&ムーブで反撃にパワーを出した。69分、岩波のミスから高木善が同点弾、その8分後には加賀美が逆転のダイビングヘッド。若い清水は運動量を落とさず、勝利への執念をピッチで体現した。
試合を振り返った大榎監督は「地上戦、機動力、スペースというテーマで戦った」と有言実行の選手たちを誇る。清水にとって、リーグ戦に向けて大きな刺激をもたらす勝ち点3だった。(小野 慶太)