アデミウソンとラフィーニャの蛍光色のスパイクの動きが激しくなるたびに、甲府はバイタルエリアで、“速くて強くて巧い”キープ力、コンビネーションを見せ付けられた。右ウイングバックのポジションから何度も戻って守備をした松橋は「アデミウソンはすごい。個人で突破できるし、人も使える」と言い、73分から出場した堀米も「アデミウソンは一人で二人かわせる力を持っている」と実際に対峙してそのすごさを感じ取っていた。
それでも、甲府の3バックを中心とした守備は終始粘り強く対応し、決定的なシュートを打たれる手前で攻撃を断ち切り続けた。しかし、前半終了間際に齋藤が左から入れたグラウンダーのクロスが山本の足に当たりオウンゴールで先制点を献上してしまう。以前なら後半にさらに失点を重ね、完敗する流れだったが、監督交代後の甲府はリーグ戦3試合で5得点無失点と攻守ともに質が向上中。希望を持って迎えた後半、流れの中からのクロスは横浜FMのCB二人にはね返され続けたが、76分、堀米の右CKを阿部拓が頭で決めて勝ち点1をもぎ取った。クラブ初の4連勝こそ逃したものの、今季初の勝ち点1を5位のチームから挙げた意味は大きい。(松尾 潤)