仙台の“堅守賢攻”は道半ば、されど進歩中
8位・名古屋と9位・仙台の対戦。組織力を発揮し勝利したのは、ホームの仙台だった。
前節・柏戦(1◯0)からメンバーと配置を変えてきた名古屋に対して、仙台は動じずに左右への揺さぶりや2列目のフリーランニングを生かして攻勢に出た。FWの奥埜と金園は精力的なランニングで相手DFをゴール前から引きはがし、「2トップにプラスして2列目から攻めれば相手もつかみづらいと思った」というリャン・ヨンギと野沢が決定機を創出。ここにSBやボランチまで加勢してくるのだから、名古屋にしてみれば守備に人数を割いても、対応が間に合わない部分が散見された。
その結果として39分に、仙台に先制点が生まれる。菅井が名古屋のクリアボールをはね返すと、奥埜が相手DFより先にボールを受け、中央へ切れ込む。奥埜に人が引き付けられてフリーになっていた野沢がパスを受けて、ゴールに蹴り込んだ。
しかし名古屋も黙ってはいなかった。後半に川又を投入して反撃に出ると、永井の俊足を生かしたカウンターで決定機を作る。だが55分の決定機も、小川のシュートをGK六反に止められてゴールならず。逆に仙台が69分にリャン・ヨンギのシュートのこぼれ球を奥埜が押し込んで、点差を2点に広げた。
守っても名古屋の最前線でボールを落ち着かせることを阻止した仙台が無失点で逃げ切り、勝利。開幕前に打ち出した“堅守賢攻”を実践して勝利し、名古屋を抜いて7位に浮上した。その上で渡邉監督は「勝っているチームがカウンターを受けることほど愚かなことはない。そのあたりはしっかり反省し、より高みを目指したい」と戒め、さらなる進歩を誓った。(板垣 晴朗)