これぞ王者の風格。優勝決定後の試合で新潟に完勝
これが“王者”の強さなのだろう。ペトロヴィッチ監督をはじめ多くの選手が話していた「優勝したあとの試合の難しさ」を感じさせることもなく、浦和がいつもどおりの戦いで1stステージを締めた。
ラクな試合だったかと言われれば、それほどでもなかった。特に序盤は新潟のハイプレッシャーに押し込まれて劣勢に立たされた。ただ、チームに焦りはなかった。「今日の試合だけじゃなくてそういう試合はこれまでもあったし、そこでどれだけ我慢できるかが今年は大事」。阿部がそう話すように、1stステージを制した大きな要因の一つである“我慢”。それをこの試合でも遂行し、少しずつペースをたぐり寄せる。そして梅崎が獲得したPKを興梠が決めて21分に先制すると、ボールを支配してじっくり回しながらよりペースをつかんだ。さらに1トップ2シャドーに柏木が絡みながら連動した攻撃でチャンスを作っていくと、35分には阿部のミドルシュートがクロスバーに当たってはね返ったところを武藤が詰めて2点目。後半は武藤、興梠と攻撃の中心がそれぞれ2点目を奪うと、関根が献上したPKで1点を返されたあと、セットプレーから那須が開幕戦以来となるゴール。終盤は点差が開いたこともあり、守備に緩みを作ってしまい失点したことは「修正していかないといけない」(ペトロヴィッチ監督)点だが、貫禄すら感じる試合運びを見せた。
1stステージ無敗優勝は偉業にほかならないが、やはりチームとして目指すのは年間優勝であり、ここは通過点に過ぎない。阿部は「振り返るのは12月が終わったらでいいかな」と笑った。浦和の“真の王者”を目指す戦いは続く。(菊地 正典)