蹴って来るか、つないで来るか。果たして
イングランドは、チーム史上初の4強入りを果たした。過去3度出場した女子W杯では、いずれもベスト4の壁を前に開催地を去った。今大会はグループステージ初戦でフランスに0-1で敗れたものの、続くメキシコに2-1、コロンビアにも2-1で勝利。決勝トーナメントに入るとノルウェーを2-1、カナダを2-1で破った。すべて1点差。全試合1失点。勝ち星はイングランドよりもランク下位国から――。数字はそう伝えている。また、今大会5試合すべてで先発メンバーを代えているのも大きな特徴だ。決勝トーナメントに入り、GKを含めた後ろの7人は固まったようだが、FW、2列目の組み合わせは多彩。「蹴って来るのか、つないで来るのか読めない」(川澄奈穂美)と、なでしこジャパンの面々は手探り状態だ。
ただし、大会前に筆者が注目していたMFノブスは、判断良くつないでしかけるスタイルの中心となるべき選手だが、先発はコロンビア戦のみにとどまっている。そのため現在のチームは、“蹴って進む”クラシックなイングランドスタイルに回帰したのではないかと見られる。川澄は「これまでイングランドが対戦した相手は、日本とは違ったスタイルの国ばかり。日本とやるときにどう来るのかは、やはり分からない。試合に入って15分ぐらいまでに相手が何を狙っているのかを感じ取ることが大事」と展望する。この言葉にあるように、“相手を見てサッカーをする”ことができるのは、日本の大きな強みだ。
日本は前回大会で2失点して敗れているが、当時も今回も守備陣の中心となる岩清水梓は、「ロングボールが多いなら、これまでの試合同様、前からしっかり追って良い守備ができる。はね返したところを2列目に拾われることに注意したい。相手に対するリベンジというより、勝って決勝に進むということが強いモチベーションになる。なでしこは今大会、相手にリードを許したことがないけれど、もし取られても追い付く自信はある」と頼もしい。