◆川崎フロンターレ
「ドルトムント、倒したいでしょ」(中村)
2ndステージ開幕を4日後に控えた中で臨む、興行的な意味合いが大きいこの親善試合に関して、選手たちのコンディション面を考えれば全力を出す必要はないかもしれない。相次ぐ選手の負傷離脱により6月にフィールドプレーヤーが14人しかいなかった時期に何人ものチーム関係者が「ドルトムント戦なんかやっている場合じゃないかもね(苦笑)」と冗談を言っていたほどだ。
しかし、現在は大島や小林など登里以外のメンバーが戦列に復帰し、ボーフムから田坂も新加入。ポジション競争は激化している。そして日々の練習から球際では激しくやり合い“戦う気持ち”が前面に表れている。「やっぱりうまいだけじゃ勝てないと思うし、フロンターレはうまい選手が多いが、Jリーグで勝っていくには戦う気持ちや走ることも大事」と小林。2ndステージでは技術の高さに加え、“戦う気持ち”をどれだけピッチの上で出せるか。初タイトル獲得のカギはそこにあるだろう。
先の冗談を発していた一人に、実は主将である中村もいた。しかし、そこからリーグ戦の3連勝や質の高い練習に取り組むことで、この親善試合に対しての思いは変化したようだ。
「ドルトムント、倒したいでしょ」
新監督が就任したとはいえ、攻守の切り替えやボールへのアプローチ、そして「縦に速い」(小林)攻撃をハイレベルでしかけてくるドルトムントは、いわば川崎Fが最も苦手とするタイプのチームでもある。2ndステージが始まる前に、あらためて自らのウィークポイントとストロングポイントを確認できる絶好の機会と言える。(竹中 玲央奈)
◆ボルシア・ドルトムント
新生・ドルトムントを目撃せよ
ドルトムントは今季新たに生まれ変わる。7年間チームを率いたユルゲン・クロップ前監督がチームを去り、ドルトムントの再建はトーマス・トゥヘル新監督の手に委ねられることになった。DFフンメルスやMFギュンドアンなどの主力選手がチーム残留を表明しており、不安視されていた戦力流出はほとんどなく済みそうだ。
負傷者や一部の代表選手を除いた選手は6月29日からシーズンインしており、開幕への準備を進めている。川崎Fとの親善試合はチーム始動から2週間足らず、キャンプ前とコンディションが十分ではない状態で迎えることになる。
ただ、ドルトムントにとってこのアジアツアーは“興行”ではない。ヨーロッパリーグ予選に参加するため7月30日に最初の公式戦を控える。難しいと言われる長期政権の次のシーズンで、公式戦までの準備期間がわずかに1カ月しかないのだ。そのため、川崎F戦でも選手個人がコンディションを上げることはもちろん、チームの戦術や戦い方を確認して問題点や改善点を見付け出す作業が重要になる。
トゥヘル監督がドルトムントでどのようなサッカーを展開しようとしているかは測りかねる部分があるが、置かれた状況を考慮すればまずはクロップ前監督が築き上げてきたベースを引き継ぎ、大幅に手を加えることはないと考えられる。
日本でも有数のポゼッションサッカーを展開する川崎Fとの対戦となればお互いの長所が発揮された好ゲームになることは期待できる。ドルトムントのスピード感あふれる攻撃はもちろん、川崎Fの攻撃サッカーがどこまで通用するかも興味深い。(山口 裕平)
◆試合データ
プレシーズンマッチ
2015.7.7(火)19:00等々力
川崎F − ドルトムント