2-1からの3点目=3失点目。試合を決めた45+2分の佐藤のゴール
勝利を収めた広島の森保監督が「2-1から、あの時間での3点目で試合の流れが変わった」と振り返れば、敗北した仙台の渡邉監督も「前半に1-2で折り返せればもっと落ち着いて後半もゲームを進められると思った。3失点目が痛かった」と悔やむ。45+2分の佐藤のゴールは、この試合を決めたゴールと言える。
仙台は立ち上がりの4分と18分に野沢がビッグチャンスを迎えたが、これは惜しくも決められず。すると落ち着きを取り戻した広島がボールを保持し、勝負どころでミキッチや宮原がドリブルをしかけることで2点をもぎ取った。
2失点するまで強引さが不足し、GK六反の言葉を借りれば「全体的に頭で考え過ぎて体が動いていなかった」仙台だったが、44分に攻め上がった鎌田のクロスを金園が収め、ねじ込んで点差を縮めた。
だからこそ、反撃ムードになったときの3失点目が仙台にとっては痛かった。青山が富田からボールを奪ったときに仙台の足が止まり、動いていた佐藤が抜け目なくこの日自身2点目を決めて再び突き放した。
仙台はこの失点や、61分の柏の追加点のあとも攻める勢いは失わなかった。後半に投入されたハモン・ロペスが「サイドのスペースに流れることを意識した」ことで相手の守備をズラして間延びさせ、「ボールを動かすときにテンポを変え、行けるときに強引にでもボールを放り込んだ」(リャン・ヨンギ)ことで、ハモン・ロペスが決めた88分のPKや山本のJ1初ゴールも生まれた。引いて逃げ切りを図った広島を後半は押し込んで崩したことは収穫だが、それでも結果としては点差を『1』に縮めるにとどまった。
あの点差を“広げ直した”45+2分のゴールは、やはり大きな意味を持っていた。(板垣 晴朗)