今季初先発となる中村をボランチに配した横浜FMの序盤は、まずまずの内容だった。エリク・モンバエルツ監督は「彼のテクニックのクオリティーでチームに落ち着いたボール回しをもたらしてくれた」と振り返る。チームで最も上手な選手が中盤の底に入ることで、不用意なボールロストは確実に減った。攻撃回数の増加を実現させると同時に、守勢に回る機会を減らす効果もあった。そんな流れから齋藤が先制ゴールを決めたのは12分のこと。最高の形で2ndステージのスタートを切る体勢が整った。
状況が暗転したのは前半終了間際のワンプレーだった。スローインからの流れでペナルティーエリア内にいた宮阪をフリーにしてしまい、こぼれ球を右足で決められてしまう。1stステージのラスト4試合に続くセットプレーからの失点を、あろうことか「最悪の時間帯」(伊藤)に喫した。この失策で完全にリズムを失い、後半に入ってからは一進一退となって1-1のまま試合終了。横浜FMは大事な2ndステージ開幕戦で“勝ち点2”を取りこぼすことになった。
横浜FMは、中村の負傷からの復帰や、齋藤のリーグ戦11試合ぶりのゴールなど明るい材料もあったが、結果による失望のほうが大きかった。(藤井 雅彦)