水戸にとって痛恨の2失点目だった。守勢に回った前半とは一転、後半は水戸が両サイドをうまく使いながら25分間で6つの決定機を築き、いつ得点が入ってもおかしくない状況が続いた。だが、73分に最終ラインでのパスミスを奪われ、カウンターからまさかの失点を喫した。
意気消沈するかと思われた水戸だったが、力を発揮したのは、むしろそこからだった。柱谷前体制では開幕から17試合の間、75分以降に一度もゴールを奪うことはできなかった。だが、西ケ谷体制になってから5試合で3ゴールを決めており、「ウチは後半にパワーを出せる」(西ケ谷監督)という自信を抱くようになっている。だからこそ、その後、下を向くどころか、さらに攻め手を強めることができた。
失点から3分後の76分、船谷からDF裏に送られたラストパスを馬場がボレーでゴール右スミに流し込んで1点差に詰め寄ると、そのまた3分後の79分には、右CKから船谷が上げたクロスボールに反応した山村が倒されてPKを獲得。これを自ら豪快に蹴り込んで同点に追い付いてみせた。
先に2点を奪われたことと逆転ゴールを決められなかったことは水戸の弱さだ。だが、2点差を追い付いたことは「総合力が上がってきた」(西ケ谷監督)証拠でもある。西ケ谷体制2勝3分1敗。水戸は着実に勝ち点を積み上げながら、歩みを進めている。(佐藤 拓也)