ともに4試合ぶりの勝利を目指して迎えた一戦は、熊本が攻守にわたって愛媛を凌駕し、前後半それぞれ1点ずつを奪って完勝。開幕から勝てていなかったうまスタでの今季初勝利で勝ち点3を加え、徳島、京都、水戸を抜いて17位に浮上した。
熊本が主導権を握る要因になったのが、「コンディションも良く、いちばんギラギラしていた」という小野監督の判断で左MFとして5試合ぶりに先発した藏川の働きぶりだ。守備においては対面の玉林を抑えつつ中央エリアまでカバーし、攻撃に転じては長い距離の斜めのランニングで愛媛の守備網をかく乱。36分にクォン・ハンジンが挙げた先制点は、そうしたダイナミックな動きと、冷静な判断からの丁寧なラストパスという、藏川の高い経験値がもたらしたモノだと言っていい。また「今まではリードするとラインが下がってしまうことがあった」(小野監督)傾向もこの試合では見られず、ゲームをとおして高いラインをキープ。ボールを奪ってからの判断や前線の動き出しも早く、効果的なカウンターを何度も打つことができていた。齊藤の今季9点目で追加点を挙げた一方で無失点と、前々節・磐田戦(1△1)、前節・群馬戦(1△1)での引き分けを無駄にせず、きっちりと結果につなげた。
一方の愛媛は、序盤こそ瀬沼や河原が抜け出す場面を作ったものの、全体のコンビネーションが合わず。前半途中に西岡が負傷交代したことも響いた。(井芹 貴志)