千葉は自動昇格圏と勝ち点10離れる痛恨の敗戦
「J1同士が戦ったと言っても過言ではないくらい球際が激しく、頭を回転させていた」とは試合後の名波監督の弁。決してリップサービスではない。激しい肉弾戦と緻密な戦略。注目の上位決戦は期待を裏切らないハイレベルな90分となった。
序盤から互角の展開となった。試合前、名波監督が強調したことは、「一番失ってはいけないエリアで失わないこと」。千葉のダブルボランチ(佐藤勇、パウリーニョ)のプレッシングを警戒し、状況に応じて中盤を省略。前線のジェイをシンプルに生かす攻撃を増やした。対する千葉もボランチとCBでジェイを挟み込み、粘り強い守備で応戦。攻撃では磐田と同様、オナイウやネイツ・ペチュニクらをシンプルに使い、磐田をけん制した。
球際の攻防、攻守の切り替え、そして高い技術。両チームが真っ向からぶつかり、手に汗握る好ゲームは0-0のまま後半を迎える。終盤までもつれ、1点勝負の様相を呈した中、均衡を破ったのは磐田だった。81分、太田のクロスをジェイが頭で押し込み、先制ゴール。これが決勝点となり、磐田が大一番を制した。終わってみれば、磐田はシュート数で千葉を圧倒。相手の6本を大きく上回る18本を放ち、圧力を掛け続けた。ホームで4試合ぶりの勝利。名波監督は「千葉より“半歩”ウチのほうが良かったと思う」と総括した。
一方、千葉は接戦をモノにできず、今季3度目の2連敗。20分には谷澤、77分には町田が惜しいシュートを打つなどチャンスもあったが、いずれもGKカミンスキーの好セーブに防がれた。関塚監督は「選手たちは高い集中力を持ち、ハードワークしてくれたが、磐田の決定力にやられたという印象」と唇をかみ締めた。順位は5位のままだが、自動昇格圏である2位・磐田との勝ち点差は『10』と苦しい状況になった。(南間 健治)