ぬかるんだピッチで行われた激しいセカンドボールの奪い合い。泥臭い試合の末に勝負をつかんだのは「選手の気持ちの差」(服部浩紀監督)だったのかもしれない。
確かにこの試合の長崎は決して数多くのチャンスを作れたわけではなかった。シュートの数では群馬のほうが3本上回っている。ただ、長崎はチャンスを見逃すことはなかった。そして数少ないチャンスをモノにしたのは大卒ルーキーの上形だった。立ち上がりから何度も裏を狙う姿勢を見せ、62分に梶川からのスルーパスを受けるとDF二人を落ち着いてかわし、J初ゴールを決めた。スタンドには両親も観戦に訪れていた。「決めるなら今日しかないと思っていた。自分の持ち味は泥臭さ。今日の得点はらしいプレーではないが、決めた瞬間は真っ白になった(笑)」と話す。連戦中とはいえ、韓国代表FWイ・ヨンジェから先発の座を奪った上形。次節以降イ・ヨンジェは東アジア杯を戦うため、韓国代表に合流してチームを離れる。上形は「喜びに浸ろうと思ったが、すぐにこれを継続していかないといけないんだという気持ちになった」と話す。
次節の相手は6位の福岡。勝ち点差はわずかに『3』。J1昇格プレーオフ圏内は目と鼻の先。そういった意味においてもこの試合は本当に「内容よりも結果が大事」(高木琢也監督)な試合だった。「タフなゲームをモノにできたのは極めて大きい」(大久保)。(植木 修平)