■ヴィッセル神戸
ネルシーニョイズムの積み上げは青黒に通用するか
岩波は「逆転勝ちは勢いを付ける」と前節・仙台戦(2○1)を振り返る。ただ、CKから喫した失点を悔いた。「ゾーンを意識し過ぎた。反省にしたい」。勝ってなお、引き締めるのは「上の争いができて楽しいし、これを半年続けたい」からだ。2ndステージの戦績は2勝1分、神戸は現在2位にランクしている。
その3試合すべてで得点しているのが高橋峻だ。ただ、「あまり気にしていない」と素っ気ない。その真意は「1stステージはあまり良くなかった」悔恨があるためだ。1stステージはネルシーニョ監督のプランやノウハウを蓄積してきた苦闘の時期。それを一人ひとりが自覚し、1試合ごとの積み上げが強さにつながるとのマインドを育んできた。そして、2ndステージ制覇を目指し、強敵との対戦を控える中でも「やることは変わらない」と増川は言う。「相手の良さを消し、ウチの良いモノを出す」(増川)。今季積み上げるスタイルをぶつけるだけだ。
仙台戦で同点となるPKを冷静に決めた渡邉は、どん欲な姿勢を言葉に変える。「自分の存在をピッチで出す。勝つプレーを続けたい」。
神戸の選手が狙うのは、毎試合のベストパフォーマンス。G大阪撃破に導く唯一無二の原動力だ。(小野 慶太)
■ガンバ大阪
キレを欠くエース。“神戸キラー”の躍動を再び
三冠王者が目指すのはあくまでも年間の最多勝ち点だ。ただ、そのためにも2ndステージでの躍進は不可欠。しかし開幕から4試合を終えて、得た勝ち点はわずかに『5』。先行しながらも勝ち切れない試合が3試合連続で続いており、早くも2ndステージの優勝争いにおいて正念場を迎えつつある。
「いまのもどかしい、苦しい時期を乗り越えてまた強いガンバになるよう2日間で準備していく」(長谷川監督)。中2日での試合が2度続く過酷な日程だけに、コンディション重視のメンバー選考になるのはやむを得ない。「あとは勝ち点3を取るだけ。勝てば歯車はかみ合う」と言い切る丹羽の言葉は決して強がりではない。徐々に内容は上向きつつあるだけに、いま、チームに必要なのは勝ち点3。
そのカギを握るのが和製エースの躍動だ。「FWも点が取れているので攻撃で変えることはない」と長谷川監督は言うものの、宇佐美がやや本来のキレを欠いている。確かに2ndステージで2得点決めているが、宇佐美らしいゴラッソは鳴りを潜めている。「チームに2点目、3点目をもたらせていない」と本人も唇をかむ。1st第15節の前回対戦(0△0)で初めて神戸相手に無得点に終わったが、“神戸キラー”の再起動が不可欠だ。(下薗 昌記)