金沢は試合序盤から得意のセットプレーでチャンスを作った。3分、右CKに作田がヘディングシュート。これはポストに阻まれたが、試合を通じて最も相手の肝を冷やしたのではないか。徳島の小林監督も「一度ポストに当たったのは助かった」と振り返る。
最近の苦戦の原因の一つは“金沢対策”が進んでいることだろう。それはどの相手も共通したモノ。金沢の2トップの脇で相手チームは、ほぼノープレッシャーでボールが持てる。[4-4]のラインを崩したくないため、サイドハーフは迂闊に食い付けない。2トップは基本的にボランチを消したい。そのため相手は2トップの脇からゾーン内の“間”を狙い撃ちできる。
徳島は17分、右から橋内、濱田、木村、藤原と金沢の中盤の前でパスをつなぐ。当然金沢はスライドしたが、2トップ脇の広大なスペースから藤原が“どフリー”でやすやすとクロスを上げた。これを野田と作田の間に入り込んだ佐藤が頭で合わせ、徳島は先制に成功する。失点後、金沢は攻め倒したが、リスクを冒さない徳島と向き合う作業は難儀だった。クロスの数は順調に増えていったものの、最後まで得点はゼロのまま。高い集中力で守り、耐え忍んだ徳島は今季初の3連勝を達成。浮上の兆しが見えてきた。(野中 拓)