C大阪にとって、ジェイの脅威にさらされ続けた90分だった。ただし、裏返せば、ジェイさえ見ておけば、相手の攻撃の怖さは半減するということでもあった。もちろん、分かっていても止められないのがジェイのすごさであり、“超J2級”と評されるゆえんでもある。そんな彼に対応し続けた守備陣の奮闘なくして、今節のC大阪の勝利は語れない。
特に健闘したのが染谷。前半立ち上がりはファウルも目立ったが、粘り強く体を寄せ続けると、次第にジェイも苛立ちを隠せなくなった。競り合いの中で痛む場面も多かったが、「プレー中は仕方ないこと。守ることが自分の仕事なので大丈夫」と試合後はサラリと言ってのけ、爽やかにスタジアムをあとにした。
また、今節最後の砦となってゴールを死守したのがGK丹野。後半はジェイの決定的ッ阻止した。「守備陣が体を寄せていたので威力の強いシュートではなかった」と謙遜するも、その機敏な反応がチームを救った。
そして何より、この日はピッチに立った全員が最後までハードワークを続けた。前回の磐田との対戦時(第12節・1●2)は今節と同じく先制するも、次第に前線の動きが落ち、最後は後ろが耐え切れずに逆転負けを喫した。今節は「メンタル、フィジカル、技術、戦術、すべてにおいて、選手たちは申し分ないパフォーマンスを示してくれた」(パウロ・アウトゥオリ監督)と最後までチームの一体感は途切れなかった。2位の磐田との勝ち点差は『3』。ついに、自動昇格圏を射程距離に捉えた。(小田 尚史)