もともとは攻撃的MF。SB歴3年の“新たな選手”
「米倉は新しい選手」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、そう彼を評したが、その言葉は半分正しく、半分間違っている。
プロデビューを飾った千葉時代にJ1経験はあるものの、本格的に存在感を放ち始めたのはG大阪に移籍して来た昨季から。千葉に所属した13年からSBに本格的に挑戦し始めた男にとって昨季は、名刺代わりのシーズンにも似た意味合いを持っていた。「攻撃力を評価して獲得した選手」と長谷川健太監督が評価したように千葉時代、J2で対戦したG大阪から得点を奪ったことで、長谷川監督は米倉の獲得を熱望した。もともとは攻撃的なポジションをこなしていただけに攻撃のセンスは三冠王者のSB陣でも群を抜く。ただ、彼の持ち味はそれ以外にもある。代表合流直前の2nd第5節・新潟戦(2△2)でも遠藤保仁のCKをニアで合わせてヘディングシュートを叩き込んでいるが、鍛え抜かれたふくらはぎを生かした跳躍力はチーム屈指。長谷川ガンバでは課題だった守備面でも飛躍的な成長を見せてきた。
最もブラジル代表DFダニエウ・アウベスのプレーをお手本にする米倉だけに最大の持ち味は攻撃参加。特に右足から放たれる鋭いクロスは必見だ。「定着するということより、まずは自分の力を出せるかが大事」。2年前までJ2を主戦場とした“新しい選手”はプロ9年目にして巡って来たビッグチャンスにも力まずに挑む。(下薗 昌記)