分かっていても止められない速さ
前向きの状態で前線からボールを追い、相手の背後を狙う動きを繰り返し、時には単独突破で相手をはがしていく。チームでシャドーの位置を務めるいまの永井謙佑は、常にゴールを意識し、縦方向に矢印を向けてプレーしている。「ゴールなり、アシストなりに絡めていることは絡めている」。そう語った2nd第4節・浦和戦(2○1)、チームが失点を喫した直後の3分間は、まさに圧巻だった。自陣からの単独突破で正面からブチ抜いた規格外のアシストに加え、カウンターに快足を飛ばして森脇良太を退場に追い込んだシーン。前向きでボールを受けることができれば、「分かっていても抑えられない」(西野朗監督)速さを証明した瞬間だった。 もちろん永井は「決めるチャンスがあった。そういう部分を一歩一歩詰めたい」とも付け足したが、それは決定機に絡めていることの裏返しでもある。そして、その足を解放するための瞬間を意識した動き出しとポジション取りが“点を取れる選手”への道筋だ。代表でもやることは変わらない。
自分で自分を引き出し、その上で最後を決め切る。日本最高の韋駄天は「自分のスピードを最大限生かせるようにしたい」と日の丸を背負う。(村本 裕太)