2試合2得点。その結果もさることながら、とにかくチャンスにFWが決められない。最後のところで決定的なシュートに持ち込めないという場面が目立つ。無得点に終わった6月のW杯アジア2次予選のシンガポール戦(0△0)は相手に完全なブロックを作られ、前線の選手にとって厳しい状況だったのは確かだが、今回の北朝鮮戦(1●2)も韓国戦もよりオープンな時間帯があり、前を向ける場面やディフェンスラインの裏に飛び出せる場面は何度もあった。
もちろんストライカーというのはどんなに世界的な名選手でも“Not his day(彼の日ではない)”ということはあるモノだ。しかし、ここまでそろって決め切れないと勝てる試合も勝てなくなってしまう。ひさびさの代表戦となった興梠慎三は時間とともに動き出しが良くなり周りとの連係も取れてきたが、決定的なシュートを放てないまま後半に途中交代となった。2試合連続で先発した永井謙佑は守備でも攻撃でも存在感を発揮したが、タイミング良くゴール前に入っていけなかった。2試合続けての途中出場となった浅野拓磨は何度か良い形でボールを持ったが、そこでシュートに行かず、判断を迷ったところで相手DFにシュートコースを塞がれ、結局バックパスや横パスを選択してしまった。得点を期待されて入った宇佐美貴史は本調子とほど遠いのか、攻撃の起点になったところでプレーが止まってしまった。試合終了間際に投入された川又堅碁に関しては前線で体を張ることやゴール前に飛び込むことを期待されてピッチに立ったが、迫力を見せることができなかった。
初戦で代表初ゴールを決めた武藤雄樹を実質的なFWとしてカウントすることもできるが、このまま中国戦でもFW陣が不発となれば、W杯アジア予選に向けて欧州組の岡崎慎司や武藤嘉紀が復帰するにしても、前線の見直しが迫られる。彼らに大きなポテンシャルがあることが間違いないが、こういうチャンスに結果を出せなければ評価は下がる一方。最後の中国戦でチャンスを得たFWには、日本人選手のメンタルの弱さを指摘するヴァイッド・ハリルホジッチ監督の心配を吹き飛ばすようなゴールを期待したい。(河治 良幸)