重要な試合であることに変わりなし
すでに連覇の可能性が消えてしまったことは残念だが、新しいメンバーをテストするという目的を考えれば重要な試合であることに変わりはない。韓国戦のようにボールオリエンテッドで高・中・低の3エリアにコンパクトなブロックを設定する守備自体はヴァイッド・ハリルホジッチ監督の引き出しにあるモノで驚きはないが、就任から掲げてきた縦に速いサッカー、高い位置からボールを奪うサッカーはセットバックされてしまった部分もある。キックオフ時間も遅くなる最後の中国戦は再び積極的なプレーを取り戻したいところだ。
90分を考えてゲームをコントロールするというのは、どんなスタイルでも重要になるが、それを意識し過ぎて本来の方向性を失ってしまっては元も子もない。試合は生き物であり、相手の対応や得点経過によっても何が的確なプレーかは変わってくるモノだが、ボールを奪えるところで積極的にボールを奪い、しかけられるところで縦に速い攻撃をしかけていく方向性はブレさせるべきではない。中国は優勝が懸かっているぶん、地元の応援もありハイテンションな戦いになるはず。そこに呑まれず、しっかりイメージを共有してプレーできるかどうかが勝負のカギとなる。
本来なら守備陣も新しい選手やなかなかテストできていない選手を使ってほしいが、状況を考えるとGK西川周作、森重真人と槙野智章のCB、中盤で奮闘が目立つ山口蛍あたりは代えにくいところ。攻撃陣はコンディションも見極めての起用になるはず。不発の前線にも期待したいが、北朝鮮戦でゴールした武藤雄樹や韓国戦で効果的なプレーを見せた倉田秋が再び活躍できれば代表定着の良いアピールになりそうだ。(河治 良幸)