19位の京都と21位の大分。順位の近いチーム同士が浮上を期すための負けられないマッチアップは、ポゼッションの京都とカウンターの大分の構図で幕を開けた。その前半は「相手のプランどおりの展開になってしまった」と石丸監督が悔やむ、大分の時間。前線からのプレスや引いたブロックを使い分けながら、京都のポゼッションに対して高い集中力と走力で対抗する。38分に生まれた為田の先制弾は、京都の原川が繰り出した縦パスを兵働がカットし、ダイレクトで為田に届けたことが出発点。大分は素早い縦の攻撃で京都ゴールを再三強襲し、優勢の45分を戦った。
だが、京都が黙すことはなかった。石丸監督は「後半は相手の足が止まる。我慢強くボールを動かす」ことを求め、これに選手たちが応えた。特に機能したのは駒井、伊藤の両サイド。二人が攻撃の起点となり、ボランチへのタイトなマークを緩める効果を生む。全体でポゼッションにリズムを作ると60分に伊藤が同点弾を挙げ、攻撃の躍動感に拍車がかかった。そして、決着のゴールが生まれる。立役者は大黒だ。66分から投入された背番号31は、この日のお立ち台で「チームメートに感謝したい」と殊勝な言葉を残す。伊藤の上げたクロスをヘディングで合わせ、京都に逆転弾をもたらした。試合後、殊勲の大黒は「絶対に負けてはいけない試合だった」と振り返り、全員で勝ち取った勝ち点3に強い意志を込めた。(小野 慶太)