■サガン鳥栖
3バックと4バックの併用に自信を持つ選手たち
前節は山形に勝利(3○1)し、リーグ戦では6試合ぶりの勝ち点3を奪取。残留争いに巻き込まれかねない危機を回避することに成功した。「3バックでも4バックでも改善すべきところはあったので修正しないといけない」(菊地)が、システムを併用する中で“どちらでもいける”という自信を得るためにも前節は勝利が不可欠だった。「そういう状況で勝てたことが一番良いこと」と吉田が言うように、勝利が選手たちにシステム併用に対する一定の自信を与えたことは大きなポイントだろう。相手を惑わせるという利点もあるが、森下監督はシステム選びのポイントを「基本的に自分たち主導」と話す。今節もどちらのシステムでスタートするのかは定まってはいないが、芽生えた自信によって、どちらでもそん色ない戦いができるのは間違いないだろう。
横浜FMについて菊地は「アグレッシブなチームに変わっている」と従来のイメージからの変化を語る。これまでは経験ある選手を中心にのらりくらりと戦うリズムに苦しめられることも多かった。しかし、ポゼッションを意識しつつある鳥栖に対してアグレッシブな守備でしかけてくるようになった横浜FMとの一戦は、これまでとは違った色合いの試合になる可能性が高い。
それでも、鳥栖のベースはやはり守備。ラフィーニャ、アデミウソン、齋藤という強力な攻撃陣を組織でいかに封じ込むか。特にアデミウソンは林が要注意人物として名前を挙げたように、アイディアを持った選手だけに仕事をさせては危険だ。前節果たせなかった無失点を意識しつつ、ホームでは4月以来となるリーグ戦勝利を挙げ、中位からの脱出を図りたい。(杉山 文宣)
■横浜Fマリノス
先発が固定され、スピード感あふれる攻撃も機能
9試合未勝利の次に待っていたのは2連勝だった。前々節は名古屋に3-0、前節は甲府に2-0とそれぞれ完勝を収め、横浜FMは一時期の不調を脱した。
その2試合をまったく同じ先発メンバーで戦ったことについてエリク・モンバエルツ監督は「今季のわれわれにとっては珍しいこと。チームとして自信と安定感を持つことは大事」と話した。結果が出ない時期は内容を向上させるために毎試合メンバーを入れ替えていた。しかし、内容の伴った結果を得ることで先発が固まった。20日の練習で左太もも前を痛めたラフィーニャの状態次第だが、最近2試合と同じ11人が先発に名を連ねて鳥栖戦に臨む構えだ。
そのチームの特徴は、ボールを奪ってからのスピード感あふれる攻撃だ。1トップのラフィーニャを中心にアデミウソンや齋藤、三門が主に縦方向へのランニングで絡む素早い攻撃で相手の守備を無力化する。左サイドに固執することなく逆サイドまで進出する齋藤が「いまは前の4人がバランス良く連動できている」と手ごたえを口にすれば、トップ下として攻守のスイッチ役を務める三門は「プレーしていて楽しい」とシンプルな言葉で充実ぶりを語る。2試合連続完封で持ち前の守備の堅さを取り戻したことも重要だが、横浜FMとしては珍しくオフェンス面が機能しているからこその副次的要素に過ぎない。
対戦相手がフィジカルに特長を持つ鳥栖であっても、勝利するためのスタイルは変わらない。相手が得意とするロングボールとハイボールへの対策と、その後のセカンドボール収拾に注意を払いつつ、ボールを奪ってからは素早くフィニッシュに持ち込みたい。2連勝の継続の先に3連勝が待っている。(藤井 雅彦)