■ガンバ大阪
ACLとの並行日程が始まるが、全力でいく
あとのないチーム同士の激突だ。三冠王者はリーグ連覇への望みをつなぐため。清水は残留争いに生き残るため。目指す場所は対照的だが、共通するのは、背水の陣を敷いて臨む一戦ということだ。
2ndステージ7試合を終え、2勝3分2敗。開幕ダッシュに失敗したG大阪は10位に甘んじている。前節は年間勝ち点で3位を争うFC東京との直接対決で敗れ、最大の目標だった年間最多勝ち点も、首位・浦和との差は『11』に開いた。ACLとの並行日程が待つこの先に向けて指揮官も現実的な目標に切り替えた感がある。「残り10試合で年間3位を目指すにはギリギリ。もう1試合も落とせない」(長谷川監督)。わずか4日後の26日にはACL準々決勝、全北現代との第1戦が控えるタイミングではあるものの、主力を温存する気配はない。右のアキレス腱を痛めている岩下は欠場が濃厚で、SBも顔ぶれが不透明だが、「ACLを控えている中で、勝ってはずみを付けたい」(長谷川監督)と、公式戦4試合ぶりの白星とともに韓国に乗り込むつもりだ。
「降格圏にいる相手はどこも必死にやってくる」と遠藤は年間順位17位の清水を警戒するが、もはや下位相手にホームで取りこぼすのは致命傷となる。19日のミーティングでは守備のリスク管理などを再確認したが、同時に必要なのがゴール。指揮官は[4-2-3-1]と[4-4-2]の併用を明言した。ここで攻撃のキーマンとなるのが倉田だ。宇佐美が本来の輝きをやや失っている一方、代表デビューを飾った倉田は好調を維持。いずれの布陣でもその活躍は欠かせない。「 清水戦は今季を左右する一戦」。
丹羽の認識は決して大げさなモノではない。(下薗 昌記)
■清水エスパルス
まずは守備から。失点を喫しないことが清水の責務
G大阪とは相性が悪い。J1リーグ戦では直近10戦、清水に勝利がなく、最後に勝ったのは09年7月まで遡ることになる。そこまで勝てない理由の一因は失点の多さにあるだろう。10試合のうち、3失点以上の試合が7試合あり、10試合で計27失点を喫している。加えて2ndステージでの無失点試合は1試合しかなく、今節も守備から入ることになりそうだ。
新体制となって3試合目となる。田坂監督は、練習から球際に強く行くことや、プレスのタイミングなど、チーム全体での守備意識を体に染み込ませ、ようやく形になってきた。前節・新潟戦(1△1)後にチョン・テセは、「今までは軽率な失点を重ねてエネルギーが必要になる試合が多かった。今日は守備が安定して、後ろからパスが回せて、攻撃までつなげられた。やっとこういう試合ができた」と手ごたえをつかんでいる。また、守備の安定には、新加入の角田がCBに入り、ラインコントロールや戦う意識など、声でチームを引っ張っていることも大きい。
ディフェンスラインの陣容もある程度固まってきた。新潟戦で清水でのリーグ戦初出場を果たした鎌田は、右SBとして安定した守備を披露した。今節はG大阪のサイド攻撃を食い止めるという重責を担う。宇佐美とのマッチアップもあり得るが、「最初にビビらず球際のところで勝てれば、自分のリズムになると思う。それがチームのリズムにもなる」と対峙するイメージはすでにできている。
2ndステージで前半に失点した試合は、ここまで7試合中5試合もある。それもすべて先制点を与えてしまっている。まずは前半を無失点で切り抜けること。それさえできれば、田坂監督の初勝利も近い。(田中 芳樹)