我慢を続けた千葉。終了間際に勝利の女神が微笑む
「前半の20分くらいまでは横浜FCにやられたなと思う内容だった」と関塚監督が振り返ったように、千葉は序盤に苦しい戦いを強いられた。ウイングバックが高い位置を取る横浜FCを前に攻勢を強められ、加えて千葉のCBコンビが不安定さを露呈。21分には松下のフリックから富澤が黒津に振り切られ、シュートを放たれた。しかし、守護神・高木がビッグセーブ。序盤からいつ失点をしてもおかしくない展開が続いたが、最後のところで踏ん張りを見せた。
粘り強い守備で何とかしのぎ続けた千葉は、前半途中に前線からプレスを掛けることを選択。相手に自由な状況を作らせず、流れを引き戻しにかかる。ただ、前半は試合を落ち着かせるのが精一杯で、決定機を作るまでには至らない。「苦しい試合でなかなかゲームを動かせず難しかった」という関塚監督の言葉が物語るように、後半に入っても一進一退の状況が続いた。試合を通じてチャンスと呼べたモノは86分の場面のみ。速攻から森本がペナルティーエリア内でGKの動きを外した完璧な一撃も、ゴールライン上で野上にクリアされてしまった。それでも、直後の88分にはパク・テホンが2枚目の警告で退場処分となり、3試合ぶりの勝利を目指す千葉に追い風が吹く。
我慢を続けたチームに勝利の女神が微笑んだのは、5分と表示された後半ロスタイムだった。中村が左足で蹴った右CKにニアで合わせたのは松田。頭で叩き込んだ一発が劇的な決勝弾となった。「このような試合に勝つことが、チームに勢いをもたらす」と佐藤勇人が話すように、苦しみながら千葉はラストチャンスを生かした。J1昇格へ向け、9月攻勢のきっかけを得る勝ち方だったことは間違いない。(松尾 祐希)