前回、京都と対戦して敗れた第20節(1●3)以来、10試合勝ち星から見放される金沢。[4-4-2]の布陣で構成した守備組織は前半、京都がチームとして積み上げてきたポゼッションを巧みに制限。5分に奪ったFKを山藤が蹴り、「うまく当てるだけだった」と話したチャ・ヨンファンが決めて先制に成功した。その後も「中盤でボールをひっかけることも多かった」と森下監督が振り返るとおり、効果的なカウンターで京都ゴールに迫った。
ハーフタイムに京都の石丸監督が落とし込んだのはビルドアップからのリズム作りだ。菅沼は「(CBの)僕とバキ(バヤリッツァ)にパスのスピードを上げろ」と指揮官から出た指示を明かす。すると、48分にカウンターから伊藤、有田、宮吉とつながり、宮吉が同点弾。後半の頭に幸先良く試合を振り出しに戻した。
ここから京都はリズムのあるボール回しで金沢ゴールに迫る回数が増えた。ただ、金沢の守備もたやすく崩れない。森下監督は「押し込まれる場面が多くなったが、選手たちは最後まで集中して戦った」と評価する。カウンターからチャンスも作り出し、勝ち切れなくとも収穫を得る試合となった。
一方の京都は「負けなくて良かったのが率直な気持ち」と石丸監督は唇を噛む。“8月無敗”という上昇へのポジティブな結果を出したものの、晴れやかな試合後の余韻ではなかった。(小野 慶太)