勝ち点差は『2』。結果次第で順位が入れ替わる可能性もあった一戦は、決め手を欠いてのドロー。両者勝ち点1を加えるにとどまり、順位も動かなかった。
しかしながら先制を許した熊本にとって、流れを引き戻したことは評価できる。札幌に倍近い13本のシュートを打たれ(熊本は7本)、また、決定機の数でも札幌が上回ったが、守備陣はなんとか踏ん張った。両指揮官が試合後に振り返ったとおりの消耗戦で、特に後半に入って運動量が低下すると前後が間延びし、必然的にスペースが生じて双方にチャンスが生まれる形となる。しかし、押し込みながらも勝ち切れなかった前節の課題である最後の精度が、熊本、札幌ともに今節も浮き彫りとなった。
熊本は立ち上がり5分に清武、76分、88分に嶋田が決定機を迎えたが枠を捉え切れず。札幌も4分に内村、17分と61分にナザリト、81分に交代出場の上原、そして終了間際や後半ロスタイムにも“あと1点”を奪うチャンスがありながら、決め切れなかった。こうした細部の甘さが、それぞれのいまの順位から突き抜けられない要因とも言えよう。
それは失点場面においても同様だ。ヘディングを決めた選手へのマーク、クロスに対する寄せ、その前の対応など、わずかなスキを相手に突かれた。「勝ち切る力を付けないと、もっと上には行けない」。岡本の言葉が双方に当てはまるゲームだった。(井芹 貴志)