今回、太田はヴァイッド・ハリルホジッチ監督が選んだ日本代表23人の中に入っていなかった。「太田はけがをしている」と監督も会見で説明したとおり、右太ももを痛めて戦線離脱。昨年10月以降、常に代表に選出され続けてきただけに、残念な結果となった。
その太田は今週から、チームの練習に合流している。まだまだフルパワーとはいかないが、徐々にコンディションを上げていこうと奮闘中だ。「もちろん清水戦で復帰したい思いは強い。でも、無理をしてもいけない状態でもある」と本人は冷静に自分の状態を見ている。今年3月には左太ももの肉離れも経験した。シーズン中に何度も筋肉系の負傷に悩まされるのは、もう避けたいという思いは当然強いだろう。
ただ、やはり太田の不在はFC東京にとって影響が大きい。前々節・G大阪戦(2○1)など、チーム全体で攻守にまとまり勝利を収めることはできたが、前節・名古屋戦(0△0)では数あるセットプレーのチャンスを生かせなかった。そこでどうしてもクローズアップされるのが、背番号6の存在。2nd第5節・仙台戦(3○1)では足を痛めてプレーをセーブせざるを得ない状態ながらも、セットプレーから森重のゴールをお膳立て。あらためて彼の左足の威力を見せ付けられた。100%全力でプレーできなくても結果を出せてしまう“太田の左”は、もはやFC東京にとっては絶対的な武器になっているのだ。
マッシモ・フィッカデンティ監督のサッカーは守備主体のため、攻撃パターンはそれほど多くはない。それでもFC東京がいまの順位にいる理由は、アシスト数11(本紙ランキング1位)を誇る“太田の左”が攻撃を支えているから。代表も選外となった。もちろん無理は絶対にできない。ただ、そろそろチームは太田の帰還を求めている…。それが本音だろう。(西川 結城)