■柏レイソル
望んで引き当てた神戸戦。負けられない戦いに挑む
厳しい日程は上を目指すチームの宿命だ。柏は連戦の渦中におり、中2日の神戸戦はコンディション的にかなり厳しいモノだろう。しかし日程が過密になった最大の要因は“ACLで勝ち残っている”こと。言うなれば、これは自ら望んで迎えた過密日程だ。
武富は「神戸を引いてこい」と仲間に声をかけられて準々決勝の組み合わせ抽選に臨み、実際に引き当てた。神戸のネルシーニョ監督は昨季まで柏の指揮を執り、レアンドロに至っては6月まで柏でプレーしていた。そういう因縁を持つ相手に負けられないという意識は、おそらく誰もが持っている。
ネルシーニョ監督が“どんな試合も全力で取りに行く”指揮官であることを、柏の選手は熟知している。神戸にはリーグ戦で2勝しているが、それがこの試合を容易にするわけではない。しかしそういう全力で戦える、結果が出れば達成感を得られる相手だからこそ、柏の選手は対決を望んだのだろう。
日程、対戦相手は厳しいが、それは皆で望んでいたモノだ。ACL出場のシードにより「あと5つ勝てば優勝ができる位置」(小林)から大会に加われることも大きなアドバンテージ。柏は2年ぶりのナビスコカップ制覇へ、すこぶる前向きに踏み出そうとしている。(大島 和人)
■ヴィッセル神戸
組織力を発揮するため指揮官が選択するプランは?
8月29日のJ1・2nd第9節・鳥栖戦(7○1)は圧勝だった。ただ、石津は気持ちを切り替える。「過信せずにハードワークを」。2年連続となるナビスコカップ準々決勝は「タイトルに一番近い」大切なステージ。神戸は「一歩前進できるように」アウェイ日立台での第1戦を迎える。
鳥栖戦では渡邉やレアンドロが2得点するなど攻撃力が火を噴いた。ただ、それで神戸が攻撃重視のチームに変化するわけではない。ネルシーニョ監督は「(個人の)力を組織の中でより良く出すことをもう一度選手たちには伝えたい」と話す。神戸の組織は11人で築き上げるディフェンスがファースト・アプローチ。柏の巧みなポゼッションに焦れずに“良い守備”を築くことは結果のための原則だ。
柏とのホーム&アウェイ戦は、韓国代表に招集されたチョン・ウヨンを欠くが、中盤に入ることが想定される前田は「自分の持ち味を出せるように」と意気込む。選択するのは3バックか、1stステージ開幕の柏戦(0●1)で採用した[4-2-3-1]か、鳥栖戦で圧勝を呼んだ[4-1-4-1]か。指揮官の選択するプランは選手たちの戦う拠りどころ。初タイトルへ、神戸は必勝の“オーガナイズ”を日立台で披露する。(小野 慶太)