アウェイゴールを許し勝ち切れずも、G大阪が得た確かな手ごたえ
「結果的にアウェイゴールを与えてしまい、勝ち切れなかった。チームとしてまだまだ」と長谷川監督は試合を振り返ったが、その表情に浮かんだのはチームに対する確かな手ごたえだ。
準々決勝後にリーグ戦の大一番となる鹿島戦とACLの全北現代戦を控えることもあり遠藤とパトリック、藤春を温存。倉田とオ・ジェソクもコンディションの問題でピッチに立てず、プロ初先発の平尾を含む急造メンバーがピッチに送り出された。名古屋の3バックを意識した[4-3-3]で挑んだG大阪だったが、前日わずか1時間程度で落とし込んだとは思えない攻守の連動性はさすが“誰が出ても変わらないサッカー”を標榜する長谷川ガンバならでは。
連係面で不安を残すチームに格好の追い風となったのは6分の先制点だった。前線でアクセントとなっていたリンスのパスを受けた二川が今季初ゴール。やはり急造布陣の名古屋に対して攻守で上回ったG大阪は37分にCKから今野がバー直撃のヘディングシュートを放つなど突き放しにかかる。「2点目を取れば試合は決まったも同然だった」と長谷川監督が悔やんだが、組織の中では機能していた赤嶺とリンスがゴール前で迫力を出し切れず。対照的に、野田の投入後、前線で起点を作れるようになった名古屋は、小川を右サイドに移し、矢野をトップへ。このアウェイゴール奪回を託した2トップへの変更が奏功し、矢野のクロスを野田が76分に叩き込んで名古屋がこの日最初の決定機で試合を振り出しに戻す。
後半ロスタイムにはキム・ジョンヤの凡ミスであわやオウンゴールを献上する危機に見舞われたが、顔ぶれを考えれば上々の第1戦。若い力とベテランの意地が即席チームを支えていた。(下薗 昌記)