放ったシュートは34本。残る後味の悪さ
3-0の勝利でも、選手も観ている者も満足感は得られなかった。放ったシュートは34本。普通で考えれば決定機に数えてもおかしくないチャンスも多くあったが、肝心のシュートシーンで硬さが見られ、ミスを連発した日本の選手たち。『また外した』、『決められない』といった印象は、スコアレスに終わった6月のシンガポール戦(0△0)と大差はなかった。
カンボジアはFIFAランク180位。相手は当然日本を警戒し、重心を低く構えて守備的なサッカーを展開してきた。日本は序盤、右サイドからの攻撃を中心に前に出るが、武藤嘉紀や長友佑都が迎えたチャンスもボールをミートできず、香川真司はDFにシュートをブロックされ、岡崎慎司が左足で放ったボールはゴール枠外に逸れていった。
均衡を破ったのは28分、本田圭佑の左足のミドルシュート。弾道は強烈だったものの、GKは真正面のボールをはじき出せなかっただけに、レベルが上の相手であれば決まっていたかは分からない得点だった。ただ、指揮官が戦前から連呼していた「ミドルシュートを増やせ」という狙いどおりのゴールだったところは、シンガポール戦よりも前向きな結果である。
さらに後半早々には吉田麻也が同じくミドルシュートを決めて追加点。CBが敵陣のペナルティーエリアのすぐ外側まで上がってきていたことが、どれだけ日本が一方的にカンボジアを押し込んでいたかを証明していた。61分にはゴール前の混戦から最後は香川がゴールに流し込み3点目。その後も途中投入された宇佐美貴史らが決定機を迎えたが決め切れず、スコアがこれ以上動くことはなかった。
W杯予選は結果重視のため勝てばいい。それでも再び残る後味の悪さ。そろそろアジア相手に胸のすくような勝利が欲しい。(西川 結城)