浦和の猛追を全員で守り切った新潟の意地
第1戦で奪った5点の威力は絶大だった。新潟は初戦と同じ[4-4-2]で浦和と対峙。舞行龍が最前線の武藤、大井が高木、ボランチの小林がトップ下の柏木にマンマークで対応する。浦和の大動脈を止めた上で、カウンターを狙っていく。前半は浦和にポゼッションこそ許したものの、マンマークが奏功。相手のシュートをわずか1本に抑えて、0-0で折り返す。新潟にとってはプランどおりの展開だった。
しかし、残り45分で5点リードの状況だったが、甘くはなかった。55分、左CKから阿部にヒールでの技ありゴールを決められて1点を失うと、流れは浦和に傾いていく。新潟はボランチの小林を下げ、大野を最終ラインに投入。5バックで猛攻をしのいでいく。だが、その矢先に宇賀神のクロスを李に押し込まれて0-2。柳下監督は[5-4-1]の守備的布陣を敷いてゴール前を固めるが、70分には最終ラインから上がってきた阿部を成岡が倒してPKを献上。それを決められて0-3、埼スタは異様な雰囲気に包まれていく。
尻に火がついた新潟だったが、大井を中心とした守備陣は慌てることなく対応。激烈な攻撃をしかけてくる浦和をゴール前ではじき返す。85分過ぎからは敵陣スミでのボールキープを繰り返して戦意と時間を略奪、0-3のまま試合を終わらせた。大井は「0-3になったときは一瞬、最悪の状況も頭をよぎったが、みんなで冷静に守り抜くことができた」と頬を緩ませた。トータルスコア5-3で初の4強進出を決めた新潟の勝因は、アウェイゴールを与えなかったことだ。もしホームで1点を奪われていたとしたら、浦和が2戦目を4-0で勝てば、浦和の勝ち抜けだった。ホーム戦で5点を奪い、無失点でしのいだことが新潟の4強進出につながった。( 藺藤 心)