柏は第1戦から先発10名を入れ替えた。2点のビハインドこそあるが選手の顔ぶれ、コンディションともに万全。工藤、エデルソン、クリスティアーノの3人が立ち上がりから神戸に襲い掛かった。
今季4度目の対戦とあって、工藤は「CBの特徴を把握していた」と振り返る。結果としてどのタイミングでDF陣の足が止まる、マークが空くという見極めがしっかりできていた。加えて「クリス(クリスティアーノ)とエデ(エデルソン)がSBとCBを引き付けて、裏もあるよと見せていた。だから僕が互い違いになって受けられた」(工藤)という連係もある。柏は工藤を中心に、DFとボランチの間に空くスペースをうまく活用していた。
押し込んでからの崩しでも、柏は多くの見せ場を作った。直近の課題だった2列目、SBの“追い越す動き”も活発で、3得点はいずれも5枚、6枚が関わって崩した形。工藤、エデルソン、クリスティアーノの3人も一人がサイドに流れて厚みを作れば、残る二人は中、外と重ならないコースからゴール前に入ってくる。フットボールにおける基本中の基本だが、この日の柏はそこにタイミングとクオリティーが伴っていた。
エデルソンも来日2カ月足らずながら、「試合が進んでいくにつれてフィットしている」と手ごたえを口にする。彼は吉田監督の慎重な起用で63分にベンチへ退いたが、2ゴールで勝利に貢献。読み、プレーの精度も含めて、13年のブラジル全国選手権で得点王に輝いた実力をすでに見せている。
この敗戦がポジティブな意味を持つとしたら、2ndステージ制覇、ACL制覇という目標に届いたときだろう。あと1点が届かずこの大会を去る口惜しさと引き換えに、柏が「確実に積み上がってきている」(吉田監督)という、近い将来に向けた手ごたえを得た一戦だった。(大島 和人)