甲府、1st第7節以来の3失点。またも川崎F攻撃陣の前に屈す
完成にどれだけの時間がかかるのかは分からないが、風間監督が志向するサッカーはサグラダ・ファミリアのように素晴らしい。佐久間監督のもとで組織を整え、18位から12位まで年間順位を上げる原動力となった甲府の守備は打ち砕かれた。
無失点をベースにしたほうが勝ち点を取れる現代サッカーだが、甲府は川崎Fに点を取って勝ち点を取るサッカーの覚悟も見せ付けられた。中を突かれることに対して、外に追い込んで川崎Fの攻撃を封じようとした甲府だったが、立ち上がりは動きが硬く何度か中から決定機を作られた。「中盤の選手が中を閉じたと思っても、川崎Fは技術があるから(パスを)とおしてくる」(山本)。しかし、12分に左サイドの深い位置を小林に突破されて大久保に先制を許すと、危機感のスイッチオン。以後、中の絞りを厳しくしたことでカウンターのチャンスが増え、18分に阿部拓が倒されてPKを獲得。これをバレーが決め、残りはしのぎ、後半に勝ち点3の可能性をつないだ。
後半になると、3バックから4バックに変更した川崎Fは、前半ほとんど使わなかったクロスを入れてくるが、甲府の守備にとっては少しラクになる展開。のらりくらり守りながら、フィットしてきたバレーと阿部拓の突破力に懸ける展開に持っていける流れだったが、64分に山本が不用意に小林を倒して与えたFKから中村に意表を突かれる。直接狙うと見せて、上がってきた谷口にフワッと浮き球のパス。甲府の選手たちはペナルティーエリア内で全員裏返しになり、ファーにいた田坂に付き切れずゴールを許した。甲府はこの失点直前に施した、マラニョン投入などの交代策も奏功せず、最終的に1-3で敗北。来季も川崎Fと対戦できるように切り替えるだけだ。(松尾 潤)