吉田監督は「0-1で負けたことより、前半の姿が悔しい」と試合を振り返る。柏が完全な後手に回り、GK菅野の奮闘がなければ複数失点もあり得た前半45分間だった。前線5人がワイドに広がって押し込んでくる相手に、数を合わせて5人でスペースを消すのは広島戦(2nd第7節・3○0)でも成果を出した定石だ。しかし浦和戦は“奪った後”に弱みが出ていた。
柏の攻撃時は4バックに移る“可変システム”が、浦和の駆け引きと連係に混乱させられていた。DF鈴木は「前からマンツーマン気味にハメられて、なかなかかわすことができなかった。自分たちのフォーメーションに戻す時間を与えてもらえなかった」と振り返る。前から圧力をかけていた浦和には「(柏が)1本2本しっかりつなぐことができれば、大きなスペースがある」(大谷)という弱みもあったはずだ。しかしそこを突く余裕、連係をほとんど出せなかった。 茨田が守備時にディフェンスラインの中央に入ることで距離感と角度がずれ、ビルドアップの“入口”で相手のプレスを開放できなかった。終盤はややバランスを取り戻したが、不十分だった。
大谷は「前半は(鈴木)大輔とエドゥアルドの距離が広かった。そこを相手の2シャドーに狙われて、追い込まれていた。細かいことだが、そういう(距離を縮める)作業をおろそかにしないことで、自分たちの時間をもう少し増やせた」と課題を指摘する。もちろんボールを受ける側の勇気も不可欠だが、CBとアンカーの位置でそういった“細かいこと”を欠いてしまったら、ハイプレスを克服できない。そんな課題が浮かび上がった、アウェイの苦闘だった。( 大島 和人)