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[ACL]柏、残り90分。時間は十分に残されている

2015/9/15 15:58



小まめに正確に、そして冷静にスタイルを貫く


 太陽王が厳しい状況に追い込まれていることは間違いない。第1戦のスコアは1-3。柏が“アジアから世界へ”の思いを叶えるなら、少なくともアウェイで3ゴール以上を奪わなければならない。

 柏は今回が3度目のACL出場で、広州恒大とは15日が6度目の対戦となる。通算戦績は1分4敗。2年前は準決勝で対戦して1-4、0-4と完敗した。しかし吉田監督は「『2年前、2年前と言うのは止めよう』と(選手に)話した」と明かす。柏の生命線は全員が一体となり、相手を見て冷静にスキを突くこと。リベンジを果たしたい熱い思いは人として当然だが、相手に囚われてしまうことは避けたい。

 柏のスタイルは“華やかなポゼッションサッカー”と受け止められがちだが、実際は全員の地道な積み上げから成り立っている。選手が小まめにボールを受けに顔を出し、(パスが)出てこなければ受け直す。半歩でも動く、角度をわずかにずらすというディテールがあるから、ボールは滑らかに動いていく。

 安直にビハインドを取り返そうと強引な一発に頼ったら、柏の強みを出す展開にならない。広州恒大の個は間違いなくアジア最強で、オープンな打ち合いは相手の流れと言っていい。大味な展開に飲み込まれて、プレーと判断の精密さと連動を出せなかったら、相手に対するアドバンテージも隠れてしまう。

 プレスを逆手に取るいやらしさ、守備を崩すアイディアは、そもそも“心と知の主導権”がなければ生まれない。冷静さに強みを持つ主将の大谷が復帰していることは、大きなプラス要素だ。

 残り5分でビハインドのままなら、展開をあえて混乱させ、偶然性に頼る攻撃を繰り出してもいい。しかし柏には十分な時間が残されている。仮にこの90分を3-1で終えれば30分の延長戦もある。となれば小まめに正確に、そして冷静に柏のスタイルを貫くことが、準決勝進出の可能性を高めるはずだ。(大島 和人)

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