松本、勝ち点2を失うも、希望をのぞかせる内容
試合前から両チームの違いは明らかだった。予想どおりの先発メンバーとなった松本に対し、G大阪はACL準々決勝第2戦(全北現代戦・3○2)の疲労を考慮してメンバー変更を敢行。パトリック、倉田はベンチスタートで岩下に至ってはベンチにも入らなかった。とはいえ赤嶺やキム・ジョンヤ、井手口ももちろん実力者。試合は地力に勝るG大阪のペースで進むものと思われた。しかし、開始直後の7分だった。松本は右サイドの田中からのクロスにゴール前のオビナがうまくトラップ。DF二人に囲まれながらも反転すると、右足で押し込み松本が先制に成功。その瞬間、緑色に染まるスタンドが大きく揺れた。
早い時間帯で1点のビハインドを負ったG大阪だったが、まだ猶予は残されている。トップ下に配置された遠藤を中心にパスをつなぎながら、松本陣内で崩しにかかる。また、二人が寄せてもボールを失わない宇佐美も前線で大きな存在感を放った。それでも松本は耐えた。GK村山は好セーブを連発し、最終ラインが体を張ってはね返す。後半に入ってからも集中はますます研ぎ澄まされ、倉田そしてパトリックを投入して状況の打開を図ったG大阪にも運動量と走力で真っ向勝負を挑んだ。前節・湘南戦(1△1)に続き、またしても後半ロスタイムで勝ち点2を失ったことは痛恨だが、リーグ終盤に希望をのぞかせる90分間だった。
G大阪にとっては、倉田の起死回生の同点弾によって救われたものの、敵地とはいえ不覚をとった形。60分以降は選手も苦しげな表情で、ACL準々決勝での激闘の代償は大きかったということか。試合後の長谷川監督は「難しいゲームになったが、勝ち点1を拾うことができた」と、懸命に前を向いた。(多岐 太宿)