普段は先発メンバーの平均年齢が25歳前後という柏だが、山形戦はそれが28歳にまで上がった。数字を押し上げたのは33歳のMF栗澤僚一と、31歳のDF近藤直也だった。
11年のJ1初制覇に主軸として貢献した二人だが、今季は出番が減っている。しかし、今節は茨田が出場停止で、DFエドゥアルドもベンチ。栗澤が9試合ぶり、近藤は10試合ぶりの先発出場を果たした。
指揮官は栗澤を攻守の軸となるアンカーに置いた理由をこう説明する。「(山形戦が)予想できない危険をはらんだ、殴り合いのようなサッカーになる中で、彼の経験というモノを、チームの真ん中に置いておきたいと思った」
序盤こそ山形に押し込まれ、外のスペースを使われる展開になったが、栗澤のディフェンスライン中央を埋める動きが“リスク管理”として徐々に効いていく。近藤も「(栗澤が)真ん中にポジションを取って、後ろの枚数を増やして何とかできた場面もあった」といぶし銀の貢献を口にする。
後半は柏の試合運びが落ち着いたとはいえ、フレッシュな選手を前線に投入した山形のカウンターは危険度を増し、86分にオフサイドとなったが高崎のシュートがゴールネットを揺らすなど際どいシーンもあった。とはいえ「ラインをしっかり保ち、上げるところで上げたりすることは、小まめにやっていた」(近藤)という最終ラインの連係は、総じて細やかで万全だった。
勝ち点1は柏にとって決して満足のいく結果でない。しかし、『ゼロ』になっても不思議がなかった展開から、柏が『1』をもぎ取れた大きな理由が“オーバー30”の洞察と知性だった。(大島 和人)