G大阪、快勝。2列目の阿部、倉田が躍動し始める
「肝のところの過ごし方がガンバとの差だった」。吉田監督の総括が、この試合のポイントを的確に言い表していた。
ボールを支配している時間帯のボールの動かし方は柏のほうが洗練されているのかもしれない。ただ、かつて“パスサッカー”を標榜したG大阪はいまやカウンターでこそ、そのスタイルを発揮するチームである。
そんな三冠王者が柏にはない武器を発揮したのが34分だった。柏のCKからカウンターを発動すると倉田のラストパスを豪快に阿部が蹴り込んで先制点。この瞬間、SBの米倉を含む5人の選手が柏のゴール前に走り込んでいた。
そして先制直後の36分にも柏の稚拙なパスミスを阿部がかっさらって2点目を奪う。12年以来、1分7敗と苦戦していた相手に主導権をつかみ取る。
2-0。2ndステージの開幕当初は、2点差を守り切れず、痛恨の逆転負けやドローを喫して来たG大阪の成長が試される瞬間が訪れたのは54分だ。後半、エデルソンに代わって最前線に配置された工藤が、一瞬の抜け出しからPKを獲得。クリスティアーノが冷静に蹴り込んで1点差に詰め寄るが、「もうリーグ戦で取りこぼしはできない」(倉田)危機感と直後にACLの大一番を控える心地良い緊張感が、チームを引き締めた。
柏の息の根を止めた3点目は本家・パスサッカーの真骨頂だった。東口のフィードから米倉が敵陣に切り込むと、パトリックの絶妙の落としを宇佐美が蹴り込んで完璧に柏の守備陣を翻ろうした。「相手を突き放す試合を少しずつ増やしていきたい」(遠藤)。エース宇佐美だけでなく、阿部や倉田ら2列目のアタッカーが躍動し始めているのは4冠を目指すチームにとっての朗報でもある。(下薗 昌記)