元来の堅守に加え、2トップがC大阪を凌駕。足りなかったのは決定力
徳島としてはJ1昇格プレーオフ圏入りのためには勝ち点3が必須だったかもしれない。結果は勝ち点1。しかし、チームは残る8試合に大いに期待を抱かせる内容を演じた。立ち上がりこそクサビを当ててリズム良く攻撃するC大阪にペースを握られたが、10分以降は徳島が終始ペースを握る。その流れを作った要因は二つ。一つは着実に積み上げてきた堅い守備が機能したこと。「2トップが(C大阪の)ボランチを把握して(陣形を)コンパクトに保てた」、「トップとサイドハーフが(相手のパスコースを)限定して縦パスとクサビを出させなかった。特に両SBの攻撃を遮断できた」(小林監督)。二つ目はキム・ジョンミンと佐藤の2トップがC大阪の守備陣を完全に上回ったこと。「一人が走れば、一人は起点になる関係性がうまくできた」(キム・ジョンミン)。その言葉どおり、2トップの連係は良好で、1対1の局面でも相手を上回った。
そして、良い流れのまま23分に決定機を迎える。CKのこぼれ球に濱田が反応。相手をかわして放ったミドルシュートは染谷に当たってゴールへと吸い込まれた。だが、判定はオフサイド。どこか釈然としない判定は、運を味方に付けられなかったと言わざるを得ない。さらに31分には福元がアクシデントで早々に交代を余儀なくされるという“不運”が続き、前半終了間際にはパブロに失点を許してしまった。
しかし、この日の徳島はそれでも相手のペースに呑まれることはなかった。後半に入っても2トップを軸に好機を作り続け、78分にCKから冨田が待望の同点弾。逆転ムードも最終的には精度を欠いて引き分けに終わったが、「このまま今季を終わらせない」という徳島の強い意志、いや意地を感じさせた試合だった。(柏原 敏)