攻撃の原動力として躍動した北九州の大島と横浜FCの野村だったが、その中身は実に対照的だった。
小松のゴールで北九州が先制したが、実際にゲームが動いたのは後半になってから。後半開始間もなく、先制点を挙げた小松が相手との接触で腰を痛めてピッチ外に運び出されると、柱谷監督はすぐに大島の投入を決断。35歳のベテランFWはピッチに入るやいなや、ボールを持つ相手DFへ激しいチェイシング。「こんなオッサンが前から行ってるんだから、若い選手たちが『オレたちも』と思えるスイッチになれば、と思った」と言う大島の思惑どおりに、北九州の選手たちに前向きな姿勢と意識が生まれ始める。
その流れを、大島は精度の高いポストプレーで相手ゴールへと向かうパワーに変換。「オオシさん(大島)がキープできるので前に行きやすくなった」と言う風間のほか、後方の選手が前線に積極的に飛び出し、2点を追加。中盤の選手(風間と井上)の得点は第29節・熊本戦(1○0/得点者:井上)以来6試合ぶり。周囲の力を引き出すという大島の真骨頂が存分に発揮された。
一方、横浜FCの攻撃を動かしたのは、大島と同じく途中出場だが、大島より一回りほど若い野村。変化に富んだ動きをベースにしたリズミカルなパス&ムーブを繰り返して相手ゴールへ向かうパワーを作り出すと、最後には自らでゴールを挙げるという“自作自演”の活躍を披露したのだった。(島田 徹)