高温多湿。気候の変化に対応できるかもカギ
暑さとの戦い―。中東遠征の際は、これまでも常に使われてきた言葉である。今回の試合会場であるオマーンも、10月ながら連日熱暑が続く。日本が5日に行った初日練習では、開始時間の17時30分時点の気温は35℃(試合は17時開始)。さらに中東各国は高温だが湿気は高くないという印象があるが、いまの時期は蒸し暑く、湿度60%以上を記録している。「夕方になっても蒸し暑さを感じる」(香川真司)、「気温、湿度ともに普段プレーしている(欧州の)環境よりも高い」(武藤嘉紀)。現地で実際にトレーニングに励んでいる選手たちも、一番気になるのは気候面だった。特に日本代表の主力は欧州組の選手が中心。彼らは現在、すでに肌寒さすら感じるような気候の中でプレーしており、この急激な気候の変化にどれだけ対応できるかは今回のシリア戦のカギとなってくる。
シリアは現在W杯2次予選で完封勝利を続けている。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も「2次予選の相手では一番力を持っている」と評するチームであり、今回の試合が2次予選の中でも重要度が高い一戦となることは間違いない。ロンドン五輪の予選で同国と対戦し、敗北を喫した経験のある山口蛍も「全員相当うまいという印象が残っている」と警戒している。これまで戦ってきたシンガポール、カンボジア、アフガニスタン戦のように、一方的に日本が攻める場面ばかりが続くような展開にはならないことも予想される。
とはいえ、当然負けに相当するレベルの相手ではない。「しっかり自分たちの力を出せれば、シリアを絶対に崩せる」(香川)。堅い守備の相手だけでなく、高温多湿の気候、さらには中東特有の凸凹なピッチと、日本にとって敵は一つではない。それでも求められるのは、勝利のみ。マスカットの地で、日本は地力を見せ付けたい。(西川 結城)