チームの成熟も重要なテーマに
2カ月続けて行われる、テヘランでの試合。先月のW杯2次予選のアフガニスタン戦(6○0)とは違い、今回の相手は地元のイランである。あの05年のW杯最終予選(1●2)以来、日本は10年ぶりにアザディスタジアムで大アウェイの中で戦うことになる。
W杯2次予選・シリア戦(3○0)を戦ったオマーンの蒸し暑さに比べ、テヘランはすっかり秋の気候となっている。夕方になると涼しい空気が街中を覆い、湿度も20%前後。標高約1,200mと少々高地ではあるが、猛暑のマスカットよりもプレーしやすい環境にある。
イランは日本がシリア戦を戦った8日に、同じマスカットの別会場でオマーンと2次予選の試合を戦い、1-1で引き分けた。とはいえ持ち前のパワーとスピードは健在。日本にとっては脅威となる。
一方、日本はシリア戦の後半のように、選手の距離間を詰めた状態で素早い攻撃をしかけ、また守備への切り替えができるかがポイントになってくる。この一戦に向けて、本田圭佑もこう話す。「シリア戦の前半のような試合はもう繰り返したくない。イランはシリア以上に激しく来る。球際でボールを失うことも想定できるけど、選手の距離間を遠くして失うよりも近くして失う。そしてプレスを掛けて奪う。頭の中にあるこのプレーを、ピッチで具現化できるかだと思う」。
さらにイラン戦は、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が以前会見で話していたとおり、何人かの戦力を試す機会にもなる。代表初選出の南野拓実もイラン入り後の取材に「シリア戦はベンチからサイドのプレーを見ていて参考になった。最初から試合に出るつもりで来ている」と話し、ポジティブな姿勢で試合を待つ。
チーム全体のプレーテーマをしっかりと体現しながら、新たな力の可能性も探る。もちろん、その先に目指すのは、敵地の大観衆を沈黙させる勝利である。(西川 結城)