■清水エスパルス
「面白いゲームができると思う」(角田)
これまで堅守速攻型のスタイルを見せている田坂監督が、仙台の守備陣を崩すためのキーワードとして挙げたのは「清水らしさ」という言葉だった。今節は少し趣が変わるかもしれない。
この方向転換のきっかけとして考えられるのは、前節・松本戦(0●1)の敗戦だろう。蹴り合いになった試合で、まったくと言っていいほどチャンスを作り出すことができなかった。さらに、今節はチョン・テセが出場停止となり、前線で体を張る選手がいない。通常であれば絶望してしまいそうなものだが、選手たちの表情は暗くない。角田に至っては「面白いゲームができると思う」と自信を見せている。
その「清水らしさ」を生み出すのは、10日の練習試合(Honda FC戦・4○0)で、レギュラー組のボランチとして出場した八反田。短いパス回しでテンポを作り出すという特長を最大限に発揮した。「楽しみだし、自分が出て勝ちたい」と古巣対決に燃えており、モチベーションの面でも申し分ない。また、前線に配置されるミッチェル・デュークは、ゴール前の精度に課題を残すが、裏に飛び出すスピードや、相手をモノともしないパワーで何かを起こしそうな雰囲気も持っている。苦しい状況だが、目の前の試合に全力を捧げる。(田中 芳樹)
■ベガルタ仙台
引き締まった守備組織を実現できるか
14日に天皇杯3回戦・大宮戦(0-0・4PK3)、17日にこの清水戦を迎える厳しい日程を考慮し、仙台は「“総力戦”で、すべての選手で二つとも勝つ」(渡邉監督)と、チームを2セット用意し臨んでいる。そして天皇杯3回戦ではPK戦での辛勝ながら自信を得た。「天皇杯で良い試合をしたあとはリーグ戦につながる感覚がある」という関の言葉を、仙台は清水戦の結果で証明したいところだ。ただし、今度は90分の勝利で。
特に注意したいのが、リーグ戦では3試合連続で失点が続いている守備組織だ。天皇杯のメンバーが無失点で120分を終えたことを刺激としたい。
今節は鎌田が出場停止。また、右SBでは先週に負傷で戦術練習を離れていた菅井の出場が不透明だ。守備陣の再編成、ならびに選手同士の距離感をはじめとしたバランス調整が求められており、この2週間の守備戦術練習でもその点がかなり意識されていたようだ。あとは、チョン・テセの出場停止でこちらも編成の変わる清水の攻撃陣に対応できるか。あとがない清水は約2週間の準備期間を経ていることもあり、最後まで運動量を落とさず攻め立ててくることも予想される。仙台は布陣を引き延ばされずに、90分間引き締まった守備を実現できるかが問われる。(板垣 晴朗)