直接対決の大一番を制した新潟。13位まで浮上
白鳥が雷鳥を撃退し、残留をほぼ当確させた。 降格ラインを挟んでにらみ合う年間順位15位の新潟と16位・松本の直接対決。立錐の余地なくゴール裏を埋め尽くす両軍サポーターの勇ましい声がスタジアムに響く中、試合は序盤から緊迫した空気が流れた。
3分、前野のFKがポストを叩けば、松本も鋭いカウンターで応戦、戦いは互いの特長を生かした一進一退の攻防で幕を開ける。新潟は、指宿のポストプレーを軸に攻撃を展開、レオ・シルバ、小林が中盤でボールをさばいて松本をじわじわと追い込んでいく。だが、ゴール前をがっちりと固める松本守備網を崩すことができず、ゴールネットを揺らせないまま前半をスコアレスで折り返す。
後半、その均衡を破ったのは、端山の一撃だった。試合が中盤から終盤へと差し掛かろうとする61分、端山が左から内へと切り込み相手をかわすと、ミドルレンジから右足を振り抜いてゴールネットを豪快に揺らす。「ゴールが見えたので思い切り打っていった」(端山)。先制点で勢い付いた新潟は直後の64分、前野のFKを大井が頭でねじ込んで追加点。「決してきれいなゴールではなかったが最高の時間に決まってくれた」(大井)。3分間で怒濤の2ゴールを奪い、新潟が松本を一気に突き放す。2点のリードを得た新潟は、パワープレーをしかける松本の攻撃を、気迫の守備ではじき返して反撃の余地を与えない。そして4分間のロスタイムまで集中を切らさず松本をシャットアウト。ビッグスワンから雷鳥を追い払った。
この結果、13位に浮上した新潟と16位・松本の勝ち点差は『6』。得失点差も『9』へと拡がり、3試合を残して新潟が残留へ大きく近付いた。ミッションをクリアした選手たちは一様に安堵の表情を見せ、その激闘をねぎらい合った。
松本返討のタスクは果たした。だがチームが目指す場所はここではない。残り3戦、新潟はさらなる高みを目指して、その羽を再び広げる。(藺藤 心)