磐田にはあった決め切る力。ゴール前での精度の差が勝敗を分ける
両者の攻撃の質の違いが、そのままスコアに出た。
チャンスを確実に仕留めたのは磐田だった。先制点は後半の立ち上がり。前半、札幌に封じられていたジェイが、太田のクロスを頭で豪快に叩き込んだ。さらに66分にはカウンターから追加点。最後はジェイが札幌のGKク・ソンユンの股下を抜く巧みなシュートでゴールネットを揺らした。
異国の地で進化を続ける元イングランド代表。33歳とベテランの領域に入ったいまも、学ぶ姿勢を忘れない。前節・水戸戦(1△1)後のオフを利用し、都内に観光へ行った際、スパで横浜FCの三浦知良と偶然会い、意気投合。「現役生活を長く続けるためにはパッションや体のケアが大事だとアドバイスをもらった。ジュビロの歴史に名を刻むためにも生かしていきたい」と語る。頼れる大黒柱が躍動し、今季のゴール数を『19』に伸ばした。
また、守備陣も踏ん張り、6試合ぶりの完封勝利。主将の上田は勝因について、「前半はどちらに転んでもおかしくない展開だったが、粘り強く戦い、自分たちで流れを引き寄せることができた」と語った。
対する札幌は4試合ぶりの黒星。ただし、「前半は攻守ともに思いどおりの展開にすることができた」と四方田監督。序盤にパウロンが負傷交代するというアクシデントもあったが、タイトな守備が機能し、前半は無失点。攻撃では都倉とナザリトの2トップを生かし、ロングボールを多用した攻撃で磐田ゴールに迫った。しかし、アタッキングサードでの質を欠く場面もあり、結果的には無得点。トップ下の小野は「クロスの精度のところでまだまだだと感じた」と悔やんだ。両チームのシュート数はさほど変わらないが、ゴール前の精度には明確な差があった。(南間 健治)